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帯状疱疹とヘルペス

2024年4月19日

帯状疱疹とヘルペス

最近発症者数が増加していると聞く帯状疱疹とヘルペス。どちらも似たような水疱を形成するため、違いが分からず混同している方もみえるかもしれません。そこで、それぞれの症状や原因、その他の違い、帯状疱疹・ヘルペスへの鍼灸施術の適応について説明します。

それぞれの症状

・帯状疱疹は、体の前から後ろにかけて帯状に発疹が広がります。また、神経節(末梢神経の途中で部分的に神経細胞が集まって太くなった節状の部分)に沿って複数の部位に発生することがあります。神経痛が後遺症として残りやすく、発疹が消失してからも痛みが続くことも少なくありません。

・ヘルペスは単純ヘルペスと呼ばれ、唇や口の周り、性器周辺など、比較的限られた部位に発疹が現れます。適切な治療を受けると比較的速やかに改善し、後遺症が残ることはほとんどありません。

 

原因

・帯状疱疹の原因は、「水痘帯状疱疹ウイルス」、水ぼうそうです。初めて水痘帯状疱疹ウイルスに感染した場合は、水痘(水ぼうそう)を発症します。その後、ウイルスは体から完全に排除されることなく神経節に潜伏し、過労やストレス、病気などで免疫機能が低下した際に再活性化して帯状疱疹を引き起こします。

・ヘルペスの原因は、単純ヘルペスウイルスです。主に口唇ヘルペスを引き起こす「HSV-1」と、下半身や性器のヘルペスを引き起こす「HSV-2」があります。水痘帯状疱疹ウイルスと同じく、一度感染すると神経節に潜伏し、免疫機能が低下した際に再活性化します。帯状疱疹とヘルペスの原因となるウイルスはいずれもヘルペスウイルス科に属し、神経節に潜伏することで免疫が低下した際に再活性化するリスクがあります。

感染経路と人→人感染

・帯状疱疹は、神経節に潜伏している水痘帯状疱疹ウイルスが免疫機能が低下した際に再活性化することで発生するものであり、人には感染しません。ただし、水痘帯状疱疹ウイルスに感染したことがない人には感染し、水痘(水ぼうそう)を引き起こす可能性があります。

・ヘルペスは、感染者の唾液、体液、または皮膚接触によって感染します。特に症状が現れている期間はウイルスが大量に排出され、他者への感染リスクが高まります。家族間でも、感染を避けるために食器やタオルの共用を避け、手を清潔に保つためのこまめな手洗いが重要です。また、水ぶくれを触らないようにしましょう。

経過

・帯状疱疹は、ピリピリするような痛みや違和感、軽い発熱などから始まります。その後、1週間ほどで症状が強くなり、赤みを帯びた小さな水疱の群れが皮膚上に現れます。水疱は1週間から10日ほどでつぶれ、患部から液が排出されます。これにより、皮膚がさらに炎症を起こし、赤くただれたような状態になります。ただれた部分は数日でかさぶたになり、やがてかさぶたが自然に剥がれ落ちます。

・ヘルペスも、症状が現れる前にピリピリとした違和感やかゆみなどを感じます。再発を何回か繰り返している人は、この段階で再発の兆候に気付く場合もあります。
症状が現れるタイミングは帯状疱疹とは異なり、兆候が現れてから半日程度と比較的早く赤く腫れてきて、さらに1~3日が経つと水疱に変わります。水疱は1~2週間ほどで乾燥し、かさぶたができて自然に剥がれ落ちます。

鍼灸と帯状疱疹・ヘルペス

帯状疱疹と単純ヘルペスの原因は、体内に潜むウィルスが過労やストレス、病気により体力が低下することで再活性化され、痛みを伴う赤い発疹や水疱が症状として現れるもので、ウィルスの完全排除といった根治には至りません。しかし、鍼灸治療は再活性化した症状に対し、大変高い効果を上げることができます。

東洋医学では、帯状疱疹、ヘルペスの発疹や水疱は発散されなければならない熱が皮下に溜まることで起こると考えます。

鍼では体力、免疫の向上、全身の調整を目的として、内臓に関わりのあるツボを前腕や下腿などから刺激していきます。

お灸は熱を発散させ治癒を促進し、また免疫に働きかけるため体の抵抗力を高め早期改善を促します。

 

過去には、背部や脇、胸腹部、下肢の帯状疱疹による水泡や炎症、神経痛、帯状疱疹による顔面神経麻痺、三叉神経痛、目周囲から頭皮、口唇・口腔ヘルペスなど数多くの帯状疱疹・ヘルペスの治療を行ない成果をあげています。

しかし、発症してからの期間や帯状疱疹後遺症の経過が長ければ治癒にも時間がかかります。早期の治療開始がより効果的です。

はり・灸 田中鍼療所

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