今年の「立冬」は11月7日
東洋医学では、立冬を過ぎると「陰」の気が増し、「陽」の気が少なくなる季節になると考えます。
この時期は、自然界も動物たちが冬眠の準備を始めるように、人間も体内に活力を蓄える養生が重要となります。
冬のおすすめ養生法
冬の養生キーワードは「保温と腎をととのえる」です!
~からだを温める~
寒くなると血流が悪くなり、冷え性 肩こりや頭痛 生理痛 神経痛 腰痛 こういった症状が悪化しやすくなります。
冬は寒さが増すため、冷えに注意が必要です。特に手足の末端から冷えやすくなるので、意識的に体を温めるよう心がけましょう。
おすすめの養生法は、毎日のお風呂や足湯です。体全体を温めることで血行が良くなり、体内の「気」や「血」の巡りがスムーズになります。
また、生姜やシナモンなど、体を温める効果のある食材を摂取することも効果的です。
生理痛・神経痛・腰痛が気になる方は日頃から、「関元(かんげん)」のツボにお灸や貼るカイロなどで温めておくと良いです↓
~腎をととのえる~
冬の邪気である寒邪は、五臓で言うところの腎を傷めやすいので、冬の養生は腎を養い、 体を温め、乾燥に注意し、 質の良い睡眠をしっかりとることが大切です。
腎とは、 生命の源である精 (親から受け継いだもの、 成長・発育・生殖等の生命活動)を蔵しているところです。また、腎は、吸い込んだ気を納め、臓腑を温める働きがあります。
腎が弱ると現れやすくなる症状が、むくみ 冷え 耳鳴り 難聴 めまい 下痢 便秘 頻尿 尿漏れ 不妊 などです。
お灸で温める
冬の寒さには、東洋医学の代表的な養生法であるお灸が効果的です。
上記の関元に加え、足の「三陰交(さんいんこう)」を温めることで、体の冷えを改善し、全身の「気」の巡りを良くします↓
これにより、寒さによる体調不良を予防し、内臓の働きも整えてくれます。
寒さに負けない体を作るために、日常の小さな習慣が大切です。ここでは立冬に気をつけると良い養生法をご紹介します。
朝の軽い運動
立冬以降は、動くのが億劫になるりますが、体を動かさないと「気」が滞り、冷えが進行します。
朝の軽いストレッチやウォーキングは、血行を促進し、体を活性化させるのに効果的です。特に朝は、日の光を浴びながら体を動かすことで、心地よいリズムを整えることができます。
心を穏やかに、冬に備える
冬は静かで落ち着いた季節です。感傷的になることもありますが、これも自然のサイクルの一部です。
立冬から冬に向けて、心も体も穏やかに過ごすことが、次の季節に向けた大切な準備となります。
温かい食べ物や心地よい時間を大切にしながら、ゆったりとした時間を過ごしましょう。
これからの寒い季節を健やかに乗り越えるために、ぜひ立冬からの養生を意識してみてください。
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外を歩くとフワッと金木犀が甘く爽やかに香り、あきの心地よさを感じることができます。
しかし、そんな季節を心地よいと思えない人も多いようです。
そう「秋の花粉症」です。
スタッフの斎藤さんは、患者様を挟んだ私の正面で鼻を啜り、苦しそう(汗)
「今日は絶好調やなぁ。」と呟いておりました(再汗)
特に10月にはブタクサやヨモギといった秋の花粉が主な原因と言われています。
これらの植物は、河川敷や道端などで一般的に生える雑草で、8月から10月にかけて花粉を飛散させます。特に秋晴れの日や風が強い日には、花粉が空中に舞い上がり、花粉症の症状が悪化しやすくなります。10月は、ちょうどそのピーク時期であり、ブタクサによる影響が強くなります。
花粉症と陰陽バランス
花粉症の症状は、免疫反応が過剰になることによって引き起こされますが、その影響は自律神経にも関係があります。自律神経には、交感神経(活動時やストレス時に働く神経)と副交感神経(リラックス時に働く神経)の2種類があります。
この2種類の働きを東洋医学では「陰陽」で表します。
交感神経の働きを表すのが陰陽でいう「陽気」。副交感神経の働きを表すのが「陰気」です。
東洋医学では、陰陽がバランスよく調和されている状態が「頭寒足熱」であり、その状態に近いほど健康体だと考えます。

朝晩の寒暖差の影響や疲労、寝不足、過度な冷飲食、ストレスなどが影響して、頭寒足熱が崩れ、頭部や上半身に熱が強く下半身には冷えが強くなった状態は、花粉症の症状を引き起こします。
花粉症の他に、頭痛、肩こり、めまい、寝付きが悪い、早朝に覚醒してしまうなど、上半身にたまった熱による症状が強くなります。また、下半身の強い冷えにより、腰痛、坐骨神経痛の悪化、膝関節痛といった症状を引き起こす場合もあります。
はり灸による花粉症対策
花粉症対策としては、薬やマスク、空気清浄機の使用が一般的ですが、近年でははり灸や漢方薬といった東洋医学が注目されています。
はり灸治療は、五臓六腑に繋がるツボから経絡に刺激を与えて気の流れを調整し、陰陽のバランスを整えます。花粉症に対しては、頭部・上半身にたまった熱を取り除くことで鼻詰まりや目のかゆみを緩和します。はり灸は陰気と陽気の調和を図り、お体を頭寒足熱の方向に動かします。その結果、過剰なアレルギー反応を抑制する役割を果たすと考えられています。
具体的な施術としては、手足のツボやお腹、背中にはりとお灸をすることで気の巡りを改善し、熱や冷え、筋肉のこわばりを流します。花粉症症状が表れている鼻の周囲や首、前腕にある特定のツボに鍼やお灸を行い、鼻や目の症状を和らげます。また、はり灸は陰陽バランスを整えることで、ストレス軽減や睡眠の質向上にも寄与し、総合的に花粉症の症状を改善するサポートをいたします。
10月の花粉症は、特にブタクサやヨモギなどの秋の花粉が原因で発症しやすい時期です。これに対して、はり灸は陰陽バランスを整え、お体を頭寒足熱に改善することで、花粉症の症状を緩和する効果が期待できますよ!
お困りの方は、是非!ご相談ください!

今年の秋は立秋8/7から立冬が11/7までの3か月間です。
陽気が減り陰気が増えていく、冬を迎える準備をする季節です。
秋は肺を労わろう🍂
東洋医学では、秋は肺の機能が活発になると考えます。
肺は呼吸によって全身に気を巡らせる臓で、滋潤、温暖を好み、乾燥や寒さを嫌う特徴があります。
また、肺は生きている間休むことなく、膨らんでは縮んでという運動を繰り返しています。この相反する肺の働きを「宣発作用」と「粛降作用」といいます。
→ 宣発作用 肺が縮んだ時に、気と水、他にも栄養分や体を守る免疫機能を全身に巡らせる作用
→ 粛降作用 肺が膨らんだ時に、要らなくなった不必要なモノを体の下に降して排泄させていく作用
秋の邪気と肺🫁
秋の邪気は燥邪、つまり乾燥です。
慈潤、温暖を好む肺に燥邪が侵入すると、 肺の働きが悪くなり、咳や風邪などの呼吸器系のトラブル、皮膚・唇・髪の乾燥や便秘などが現れやすくなります。
また、秋の気候の前半はまだ夏の暑熱が残っているところに、秋の主気である「燥」が加わり「温燥」になり、晩秋になると冬の主気の「寒」が加わりその燥は「涼燥」となるため、それぞれに合わせた養生が必要になります。
秋は早寝早起きをして心身共に安らかに安定した気持ちで過ごすことが大切です。
秋の燥邪は肺を傷めやすいため、津液を補い脾胃の調子を整えることが大切です。
秋を健やかに過ごす養生法
秋の邪気の燥邪に上手く対応できれば、心地よく秋を過ごせ寒い冬に向かって体を整えていくことができます。
体温調節
秋は一日の中でも季節を通しても寒暖差が大きくなります。また、冷房が効き過ぎて寒かったり、逆に暑かったり、湿度も高かったり低かったりもします。サッと羽織れる上着を一枚準備されることをお勧めします。
喉や肺を守る
乾燥による呼吸器へのダメージを防ぐため、こまめにうがいをして喉を潤おすようにしましょう。そうすれば、肺や呼吸器は清気を吸い込み濁気を吐き出すという体のバリア機能が充分な働きをしてくれます。
ストレスを溜めない
肺は憂いや悲しみの感情の影響を受けやすいため、心静かに、気持ちをできるだけ平穏に保ち、心配事や悲しみで感傷的にならない。もし、そのような気持ちになったら、カラオケなどで大きな声を出して発散しましょう。
8/7は立秋、2025年の秋の始まりです。
しかし今年は暑い日が続きます。
こう暑いと体調が崩れちゃう、という人も多いと思います。
そこで、秋に入ったところなのに「夏バテ」について調べてみました!
夏バテとは?
一般的に夏バテとは、高温多湿な状態に対応できずに起こる「倦怠感、胃腸の不調、不眠、むくみや冷え、首肩のこり」などの様々な体調不良のことです。
東洋医学では・・・
日本の蒸し暑い気候は、外邪として人間の体に影響を与えます。
夕立の激しい雨が降り出す直前、蒸し蒸しとした暑さが充満します。そんな時、急に体がだる重く感じる、頭がボーっとする、または頭重を感じるといった経験はありませんか?
これは、外邪のうち「湿邪」と「暑邪」が体に影響を与えたために感じる不快感です。
湿邪は「過度な湿気」、暑邪は「過度な暑さ」のことで、これらが体に影響を与えると、脾(胃腸)がダメージを受けて消化機能が落ち、暑さを乗り切るのに大切な体のエネルギーや水分が生成できなくなり、食欲低下や下痢、倦怠感などの夏バテ症状が現れます。
夏バテのタイプ
東洋医学では夏バテを以下の3つのタイプに分類することができます。
①気虚(ききょ)タイプ
体質的にエネルギーが不足しがちで疲れやすい、風邪をひきやすい、食事の量が少ない、汗をかきやすく止まりにくい、すぐに横になりたい など
②陽虚(ようきょ)タイプ
体力があまり無く体が冷えやすい、また手足やお腹が冷える、下痢しやすい、小便の回数が多い、温かい飲み物や食べ物を好む など
③痰湿(たんしつ)タイプ
体がむくみやすい、体が重だるい、朝手や顔がむくむ、アイスクリームや冷たいジュースが好き、湿気が多い時や低気圧に弱い、お通じがすっきりしない
など
夏バテに効くツボ
①合谷(ごうこく)→胃腸の働きを整えます。

親指と人差し指の分かれ目にあるくぼみ。
親指と人差し指で手を挟み、親指をツボにあてて、指先が甲に食い込むくらいの力で強く押す。両手のツボを1回6秒、繰り返して10回ずつ刺激する。
②三陰交(さんいんこう)→血行を改善し、体を温めます。

内くるぶしの上から指幅4本分上がった骨の後ろ側。
親指をツボにあて、すねの骨に向かって強めに両足のツボを1回6秒、繰り返して10回ずつ刺激する。
③中脘(ちゅうかん)→胃腸の機能を整え、様々な消化器の症状に効果があります。

おへそとみぞおちの真ん中、おへそから指幅5本分上がったところ。お灸があれば火傷に注意して一日1回。無ければ蒸しタオルで温める、入浴時シャワーを当てるも良いですよ。
長期天気予報では、お盆明けくらいから気温が上がる予報です。ツボを使って残暑を乗り越えましょう!
もー、バテバテ!という方は、是非、ご相談ください!
スッキリ軽やかなお体に戻りますよ!