カレンダーをめくれば早いものでもう6月。梅雨入りです。東海地方の梅雨入りは6月上旬だそうです。
私は梅雨が苦手。体はダルいし、朝は眠くて起きづらいし、髪の毛はボワるし。
あなたもそんなこと感じませんか?
それ、東洋医学では「湿邪(しつじゃ)」にやられてるって考えます。(髪がボワるは置いといて)
☆湿邪ってなに?
東洋医学では、各季節の暑さや寒さ、湿度や乾燥、風を病気の原因と考え「外邪(がいじゃ)」などと呼びます。
適度な水分は健康を維持するために必要不可欠なものですが、必要以上になると話は変わり、東洋医学では余分な水分はカラダのあちこちで悪さをすると考えます。
余分な水が溜まる原因と言えば、水分の飲み過ぎを想像すると思いますが、それだけではなく、実は、外からの影響もカラダに余分な水が溜まる原因になるのです。
そのひとつが「雨による湿気」。東洋医学では過剰な湿気を「湿邪」と呼び、余分な水分がむくみや体の重さ、頭痛、めまい、食欲不振など、さまざまな症状を引き起こす原因になると言われています。
また、過剰な湿気は胃腸を弱らせると考えており、東洋医学では「胃腸(脾)は乾燥を好み、湿気を嫌う」と言われており、湿気の多い梅雨や夏に食欲不振や消化不良が多く、そのため昔から胃腸に優しい淡味の和食が浸透し根付いたとも言われています。胃腸が弱くなると全身の水の巡りはさらに悪くなり、ますます湿気やすいカラダになります。
長雨が続く梅雨や、多湿の夏、台風の多い残暑の頃は要注意。過剰な湿気が続くため、特に症状が出やすくなります。
☆天気予報ができるほど
治療室には梅雨時期に体調を崩される方が多く来られます。これは湿邪の影響です。中には「台風が沖縄に接近すると体調が悪くなる」なんて患者様もみえます。
また、関節痛や神経痛が悪化したり、雨が降る直前の湿気が高まるタイミングで全身のなんといえない倦怠感や頭重、頭がフワフワする、首肩のこりといった症状を感じやすくなるのも湿邪による影響のひとつです。
☆湿邪で起こる体調不良をチェック
湿気に弱く、湿気が原因でカラダに余分な水分が溜まり、体調不良を起こしやすい湿邪。あなたが毎年悩んでいるその不調は、もしかしたら、湿邪が原因かもしれません。まずは、あなたの症状をチェックしてみましょう!
○体がむくむ
○体が重い、倦怠感、疲れやすい
○いくら寝ても眠い
○疲れやすい
○胃腸の調子が悪い
○やる気が出ない、落ち込みやすい
○頭がフワフワする・回転性のめまいがある
○オリモノが多い
○関節が腫れる・痛み・動かしにくい
これらの症状がある場合は、体内に余分な水分が溜まっている可能性が。そのままでは湿気に負けてしまうかも知れません。
☆カラダの湿気をスッキリ!和漢薬膳対処法!
この時期を乗り切るには、水分代謝を良くし、食べ過ぎを避けて胃腸の機能を保つことが大切です。
東洋医学では、食材を大きく五つの味(酸味、苦味、甘味、辛味、塩辛味)に分け、五味と呼び、それぞれ異なる働きがあると考えます。その中で胃腸を守る働きがあるのは主に「甘味」です。この甘味は、食材そのものの味のこと。果物やニンジン・ジャガイモ・サツマイモ・山芋・カボチャ・豆類(豆腐も含む)などが「甘味」に分類されますが、これもたくさん食べるとからだに熱がこもり、水分が溜まりがちになります。
余分な水分を排出する食材には、スイカ・ゴーヤ・トウガン・小豆・ハトムギなどがありますので、うまく組み合わせると良いでしょう。
また、気温が高くなると冷たい食べ物や飲み物が恋しくなりますが、湿邪の影響で体は冷えやすくなっているため、アイスや冷たい飲み物の摂りすぎは体温を下げやすく、胃腸にも負担となるためできる限り控え、ひと肌に温めた物摂るよう心がけましょう。
食事以外の湿邪対策として、お風呂はぬるめのお湯(38度くらい)にみぞおち辺りまでゆっくりつかりましょう。また、普段から、運動をする習慣をつけ発汗することで代謝の改善が期待できます。
もちろん、はり灸治療でも対応しております!
びっくりするほど発汗して、スッキリ爽やか、あの体のダルさはどこへやら、とお帰りになられる方もいらっしゃいます🤗
ジメジメ、湿気たっぷりの過ごしづらい梅雨を湿邪に負けず乗り越えましょう!